町民のかかりつけ医として
2011年3月11日、東日本大震災では女川町は人口の1割弱の方が犠牲になり、家屋の7割以上が全壊または大規模半壊という、甚大な被害を受けました。
当センターも1階部分が被災し使用できなくなりましたが、地域医療振興協会をはじめ、全国からの多大なる支援をいただきながら、町の医療を継続することができました。
1年後の2012年4月には女川町地域医療センター「輝望の丘」、介護老人保健施設「のぞみ」として再出発しました。
震災後、女川町では唯一の医療機関となりましたが、「震災復興に向かう町民の健康を守り、生活を支えるサービスの提供」を目標に、2011年9月には町外に建設された仮設住宅への巡回診療を、2012年2月には震災後に診療所が無くなった2つの離島へ巡回診療を開始しました。
2014年4月には居宅介護支援事業所を開設、2016年4月には病児・病後児保育施設「JOCCO(じょっこ)おながわ」を開設するなど、少子高齢化が進む町において、町民のニーズに少しでも応えられるよう、微力ながら一歩一歩事業を進めてきました。
震災後女川町では、仮設商店街の開業に始まり、新しい女川駅の開業と石巻線の再開通、切土・盛土造成工事、災害公営住宅や自立再建住宅の建設、駅前商店街シーパルピアおながわ、まちなか交流館、地元市場ハマテラス、魚市場、新しい町庁舎、小中一貫校などが次々に建設されるなど、復興のトップランナーと言われるほど目まぐるしい復興を遂げてまいりました。
震災からこれまでを振り返ると、まさに復興とともに町民に寄り添い続けた10年間でした。
震災から10年が経ちますが、最近でも豪雨災害や新型コロナウィルス感染症など様々な試練が続いています。今後も復興した町、住み慣れた地域で町民が安心して笑顔で健康な生活を送る事ができるよう、スタッフ一同努力を続ける所存です。